部員の男子たちが鴻野くんに「お前、どうなの?(ローラちゃんに)いかないの?」などとこそこそとけしかけているらしく、それだけならまだしも曾我くんなんかは私と鴻野くんを目の前にして「ふたりの身長、バランスいいねぇ」などと言ったり、「鴻野に彼女ができたらさ-」とか、「ローラちゃんはどんな男が好きなの?」とかわざわざそういう話題をしたりして、悪気は無いんだろうけど、
ものすっごいやりにくい。
それでなくとも先々週の金曜くらいから微妙に気まずいっていうのに、
本人たち無視で応援ムードかよ!何コレ!

ほっといてくれていいのに…。でも周りとしては十分放っといたんだろうけど。
でも私が好きになろうが周りが何をけしかけようが、鴻野くんは、べつに動かないんだよ…、ということが、身に浸みて分かってきた。あいつの「顔」に対する固執はびっくりするくらい動かない。まじで。本当に私は何だと思われているんだろう。でもそのこだわりは、きっと鴻野くんがファム・ファタルに出会うための、大切な指針なんでしょう。せいぜい大事にすればいいよ。ばーかばーか。