風邪はだいぶ良くなってきた。ふう。前回発見したのにスッカリ忘れていたのだけども、「熱いシャワーを浴びながら風呂のタイルを一心不乱(ポイント)に掃除する」と一気に風邪が抜けるのだった。今回たまたまやったら(ていうかしょっちゅうやってる)、大汗かいて気持ちよかった。次回もこれでいこう。

クリスマスのデートは楽しかった。途中で一度激しい咳に見舞われたときと、食べ物の味が分からん、というのが辛かったくらいで、あとはなんかもう、バカップルですか?みたいな…。なぜこんな…。
寒がる私に鴻野くんが後ろからマフラーを巻いてくれたり。なんだこのラブい空気…!… まあふたりきりで出掛けてる時点で、なにを言わなくても、いままでの関係とは一線を画すだろう覚悟、みたいのは確かにあるんだけど…、 だからと言って、いや、だからこそ、そういう振る舞いのできる鴻野くんに、ちょっとびっくりもした。

私はもうずっと照れて照れてしょうがなかったので、そういう積極的なモードの切り替えは、ありがたいといえばありがたいのだけど、なぜ男の子のほうがこうも簡単にラブモードに入れるのだろう…!?
と思った。いつも思う。サンプル少ないけど。それとも私がつねに我に帰りすぎなのか。
でも我に帰ってもなお好き、っていうのが、本当だと思うわけなのだけど。
鴻野くんもそうじゃないかな。どうかな。でもだから良いんだ。私は基本的に、恋されることに違和感があるから、時間をかけてもらわないと、よく考えろ目を覚ませパーン、とひっぱたきたくなってしまう。

その点鴻野くんは…、いいんだよなあ(よく分からないのろけ)。
一日ずっと一緒にいて、結局、(たとえば部員たちの期待するような)決定的なことはなにも無かった(無いのか!)。告白、とかそういうのは。
でも、いや、でもこうやって間違いなくデートの場、に出てきてるんだから伝わってるよなーどうかなーとか思いながら、鴻野くんがわりといつも通り触ってくるのを、ふだんなら「触るんじゃない!」とするところをだいたい全部受け入れてみた。せめて。頭とかほっぺとか耳たぶとか。
だけど歩きながら何度も私の腕を持ったり触ってきたりするのには、

「んなことできるくらいならいっそ繋げばいーのに…」
と、さすがにすっごく恥ずかしく、顔が真っ赤になった。あほか…!
最後の3時間はファミレスで話しながら、照れくさい間を埋めるようにふたりでお茶をがぶ飲みした。

帰り際、
「今日は楽しかったですか?」
「うん!」
「それじゃあ…、」
(なに言うんだろう、とわくわくして待つ私)
「また一緒にどっか行ってくれますか?」
(ウワーと思う私)
「うん」
「じゃあ行きましょう」
「うん」
(私うんしか言ってねぇ)
という話をしたのが唯一こう、具体的な会話だったか、な。
ああ、すき。