妹のお腹にいるのは女の子らしいです。きゃあ。かわいい!!(見てない見てない)
女の子だと分かったとたん、妹のだんな(入籍しました)は俄然テンションが上がってしまったようで、夢中になって「赤ちゃんの名前」などの本を読んでいる。良い画数とか、苗字との兼ね合いとか、紙に書き出して「うーむ」と唸っている。
そういえばうちの父親も、私たち三姉妹の名前をつけるときには、だいぶこだわってつけたらしいなあ、ふむ、などと思いながら、何気なく妹のだんなの右手を見ていたら、ものすごくうちの父親の手に似ていた。うわあ。
私は父親の大きくて角張った、几帳面そうな手がすごく好きで、中学生のときにはすでに、似たような手を持つ男子を探していた記憶がある。しかしついに見つからなかった。見つかりそうで、全然見つからないもんだ。思った以上に、手というのは、人それぞれまったく違う姿かたちをしている。
それがこんなところにいたとは…。しかし長年の理想の手が現れたことはもうどうでもよく、私は自分の父親の手が、いま、私たちの名前を考えている、そのときを見たような気になって、ひとりで勝手に感慨深くなった。

ちなみに鴻野くんの手は、ずんぐりむっくりしている。