萩尾望都『11人いる!』

5、6年前くらいから気になっていたタイトルでしたがやっと読む機会が巡ってきたわけです。萩尾望都作品自体初めて。この作品SFとは知らなかった。勝手にこわい話かと思ってた。…なんかひとり多くない…?とか。座敷童子かよ。
やー、面白かったけどせっかく11人も登場人物がいるのにこれだけ(一話完結)なのかーとちょっと寂しかったです。あまりの内容の充実ぶりに「もしかして別口でストーリーがあるの?」と訝りました(むしろ期待)が、違うもよう。ガッカリ。続編はあるけど…違うしなぁ。

赤鼻とかチャコとか明らかに人数合わせのためにしか居ないのが物足りない。ヌーなんかはそんなに出てない割に超魅力的だけど、「もっと、もっと見せてくれよヌーを!!!」(超本気)となってしまいそれはそれで物足りない。これだけの基本設定があればもっと長く、更に面白い話になるんではないの?
でも「11人いる!」というタイトル通りに話が終始するなら、確かにこれで終わりなんだよな。11人目発覚までに何巻もあってもどうかと思うし。ちっ、つまらんなぁ。いや面白いんだけど。

ケチつけてるようですが要するにもっと読みたかったよーー!!!ってことです。
それにしてもヌーという登場人物がすてき。うろこ肌のジェントルマン!両性体だけど。私は肌のすべらかな男子が好きなのでこんな人を実際目の前にしたら、どうなんでしょうね、多分駄目なんだろうけど、漫画の次元に限れば問題無い。「スレイヤーズ」のゼルガディスも好きだし。う、うろこフェチ…?あ、ゼルはうろこじゃないか。
あとねー、フロルがもう、かわいい。そういう星の生まれで、フロルも両性体なんですが、美しい、女の子のような外見で「オレ」とかいうのがたまらないです。

2次元における「可愛らしい外見を持ちつつ」、女子なんだけど「男子でもある」というキャラクターって、どうしてこんなにも、下手したらただの女子より数倍も、愛らしくなるのだろうね!!
私の「漫画における可愛い女子(おなご)ランキング」にはこういうタイプが多い。例えば「らんま1/2」の女らんま。「天使な小生意気」の天使恵とか「風光る」の富永セイとか。総じてみんな「強い」あたり更に好き。ちなみに「キノの旅」のキノとか(小説だけど)、「セーラームーン」の天王はるか、「九番目のムサシ」のムサシ等には反応しません。どっちかというとカッコイイもんね。

解説で中島らもが言ってるように、「長髪」というのは大きなポイントかもしれない。フロルもぐりぐりのブロンドがプリティなのです。

…漫画の話と可愛い女子の話が止まりません…

11人いる! (小学館文庫)

11人いる! (小学館文庫)