帰省中。明日、父方の親戚が北海道から出てくるらしく、その手伝いにかり出されたのだ。やっぱりこっちの方が少し寒い。
家のドアを開けると、「実家の匂い」がした。甘いようなほこりっぽいようなそれは、ここに住んでいた思春期のころの記憶を、いつだって強制的に思い出させてくる。いつものことだが、妙な気持ちだ。あのころとても生きにくかった。
今回それが、今までになく強烈だった。中学生の私の、高校生の私の、言葉にできなかったもやもやが、一瞬にぎゅうっと鮮明に押し寄せてきて、驚いた。

それはなにか、思春期が遠くのものになったせいであるような気がした。きっと自分で分からないうちに、どんどん忘れていくんだろう。その境目なのかもしれない。
それはいいとして、
親に留年することを言わねばならない…。と思うが意外とタイミングが掴めない。どうしよう…。