何度も読んでしまうよしながふみ

遅ればせながら『大奥』、読みました。2日で7回くらい読んでしまった。この漫画に限らず、いつも何十回も読む羽目に陥らせてくれる作品ばかりを紡ぎ出すよしながふみは出会ってよかった漫画家ベストワンです。
何回も繰り返し読むというのは、ある程度長い期間のうちにであれば、そういう作品は勿論いっぱいあるけども、よしながふみは例えば一週間に10回、とか読んでも全然鮮度が落ちない。どうしてこんなに飽きないのだろう。私にはよしながふみの凄さを語る手腕がない。研究書とかが出てもいい作家ではないかと思う。

大奥 (第1巻) (JETS COMICS (4301))

大奥 (第1巻) (JETS COMICS (4301))

舞台は「男女逆転大奥」「将軍は女 大奥には美男三千人」と帯にあるように、若い男子ばかりが罹る奇病が蔓延し、男の人口が女の4分の1になってしまった日本。生存率が低い男子は、子種を持つ貴重な存在として大切にされ、さまざまな仕事が女子の手で行われる。そして将軍職も女性の就くところとなる。まずその大奥に入った水野祐之進の視点から物語りは展開するが、後半は吉宗がメイン。第一話のメインキャラクターが必ずしも一貫してそうでないというのは、『西洋骨董洋菓子店』もこんな感じでしたね。
吉宗がこれがまたかっこいい女性でね。どうでもいいといえばどうでもいいんですが、一重まぶた。一重の女性なんです。一重仲間!と一重としてはかなりシンパシーを感じてみたり。だって男ならともかく女のメインキャラで一重なんてほんといないよ。そんでここまでかっこよく書いてくれるんだもの!すてき…。次巻が今から楽しみです。